(公財)国際宗教研究所
 
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『ラーク便り』データベースについて

『ラーク便り―日本と世界の宗教ニュースを読み解く』の全記事のうち、ここでは「宗教専門紙の記事」、「一般紙・雑誌の国内宗教関連記事」、「国外の宗教ニュース」をデータベース化してあります。
ただし、最近3年間のものは収録されておりません。
『ラーク便り』本誌には、これ以外に「ピックアップ・ファイブ」、「研究ノート」、「エッセイ」、「宗教専門紙が書評した本」、その他が掲載されています。

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詳細
記事年月 2006年6月-8月
号数 32
媒体 国内
大分類 小特集 靖国問題の諸局面 ―富田メモの波紋と靖国参拝をめぐる喧騒―
小分類(国名等)
記事タイトル *富田メモの報道と政界の反応
本文テキスト  昭和天皇が死去する前年の1988年、靖国神社のA級戦犯合祀に対する不快感を理由に、靖国神社参拝中止の経緯を当時の富田朝彦宮内庁長官(故人)に語っていたことが、7月20日、日経新聞の入手した富田氏のメモによって明らかにされた。メモには「だから私あれ以来参拝していない。それが私の心だ」などと記されている(日経・東京 7/20)。昭和天皇が最後に靖国神社へ参拝したのは1975年11月。A級戦犯が合祀された1978年以降、靖国神社参拝は途絶えていた。これまで昭和天皇は靖国神社への参拝を取り止めた理由について明らかにしておらず、富田メモの存在は各方面に大きな波紋を投げかけることになった。
公明党の神崎武法代表や自民党の加藤紘一元幹事長は、分祀論を加速させるとの見解を示し、民主党の鳩山由紀夫幹事長は小泉首相に靖国神社参拝の自粛を促した(産経・東京 7/21他)。これに対し、小泉首相は靖国神社参拝への影響を否定(読売・東京 7/21他)、安倍晋三官房長官も天皇の発言を政治的に利用すべきではないと主張し、分祀論や靖国神社参拝反対派に牽制を加えている(読売・東京 7/22他)。
 一方、A級戦犯の分祀をめぐる意見の対立で靖国神社の総代を辞職した自民党の古賀誠元幹事長(日本遺族会会長)は7月25日、東京都内の講演で富田メモに記された昭和天皇の言葉を「最も重いものとして受け止めたい」と述べ、天皇陛下の靖国神社参拝の再開に向け、遺族会としてA級戦犯の分祀を本格的に検討する考えを表明した(朝日・東京 7/5、東京・東京 7/26他)。遺族会のなかでは分祀への反対もあるが、富田メモの発見より、幹部の間で「BC級戦犯にまで分祀が及ばないのであれば、A級戦犯の分祀について話し合うことも必要ではないか」との意見が広がり、8月2日、遺族会はA級戦犯の分祀の是非について検討会を総裁選後の9月下旬以降に設置する方針を固めた(朝日・東京 8/3)。
 なお、富田メモの報道以後、A級戦犯の広田弘毅元首相の遺族が靖国神社に合祀の同意をした覚えはないと異議を唱えていることや(朝日・東京 7/27)、旧厚生省が遊就館に展示する戦犯の遺書を収集するよう都道府県に依頼していた実態も伝えられた(朝日・東京 7/30)。
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