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記事年月 | 2001年9月-11月 |
号数 | 13 |
媒体 |
国外 |
大分類 | 【3. 中東・イスラーム世界】 |
小分類(国名等) | ◆サウジアラビア |
記事タイトル | *米国支持の一方、国内の宗教感情へも配慮 |
本文テキスト |
同国のテロ対応の報道に際して、同国の米国および国際世論への配慮と、国内保守派の宗教感情への配慮の間でのジレンマが取り上げられた。ワッハーブ派を国教とする同国民の宗教意識は極めて強く、同国内の米国軍の駐留に対し、「異教徒・米国」の排斥を求めるビンラディンに同調する世論も多く、米国の中東政策への反発が、予想以上に強いのが現状である(朝日9/26)。このため、アブドラ皇太子は24日、ブッシュ米大統領との電話会談で、米国にパレスチナ問題の解決に一層の努力をするよう強く申し入れ、パレスチナのイスラム教徒同胞のために最大限努力する姿勢をアピールしている(読売9/26)。 また、25日の政府声明の中でも、テロは「あらゆる宗教に反する犯罪行為」であり、タリバンはそれを支援することで「イスラム教と世界中のイスラム教徒の名誉を傷つけている」と言明しつつも、「アフガンのイスラム教徒との連帯」は維持することを強調している(読売9/26)。さらに、米軍への協力に関しては、「基地使用はサウジと米軍の防衛目的に限る」との制約を付け(朝日9/26)、二大聖地を抱えるイスラム国家としての立場を言明することも忘れなかった。これに対して、基地使用を求める米国側では、10月3日に国防長官が同国を訪問し、同国の立場を理解する考えを示している(日経夕10/4)。 |